2008年10月06日

【マニュアル】 カレンダーのつくりかた(1)

冊子印刷とは多少勝手がちがうので、カレンダーの制作マニュアルもつくりました。

過去に制作したカレンダーは、以下の3種類に分類できます。

(1)中綴じ・・・カレンダーの真ん中を綴じる。本のように紙をめくっていくタイプ。
(2)ポストカード風・・・一枚ずつ綴じないタイプ。使用後はポストカードとして利用できる。
(3)日めくり風・・・カレンダーの上部を綴じ、月が終われば一枚ずつはがしていくタイプ。

今回は(1)中綴じカレンダーをとりあげ、『原稿のつくりかた〜印刷〜製本』の各工程について
解説します。
わかりにくいところがあれば、コメントにて質問をおねがいします。
また、よりわかりやすく書き換えていただいても結構です。
なお、小さい紙で先に見本をつくっておくと、作業がスムーズにすすみます。
用意するもの⇒原稿編集⇒印刷⇒製本
の順で説明しています。

■用意するもの・・・ 原稿14枚、用紙7枚(/1部)

 内訳)
 (1)1〜12月までの原稿
 (2)表紙・裏表紙
 (3)年間カレンダーなど
 (4)印刷する用紙(ケント紙など) ※編集が用意

 解説)
 (1)カラー原稿とモノクロ原稿の比率を半々にすれば、お財布にやさしくなります。
    すべてをモノクロにすると、ますますお財布にやさしくなりますが、地味になりがちです。
    ここは見映えも考えて、比率を半々にするのがベターな解決策かと思います。
    ちなみに、奇数月と偶数月、どちらをカラーにするかで必要枚数が変わります。
   
    ★1)奇数月がカラー・・・1月、3月、5月、7月、9月、11月、年間カレンダー
    ★2)偶数月がカラー・・・2月、4月、6月、8月、10月、12月

    ※モノクロ原稿を単色コピー(ピンクとか、青とか、そんなの)する場合、
     カラー印刷となります。
     その場合、対になるカレンダー(*)もモノクロ原稿にする必要があります。
     たとえば5月をモノクロで描いて単色コピーするなら、必然的に対である
     9月もモノクロで描く、ということです。
     (*)『対』については、■原稿編集(2)対応表を参照して下さい

    イラストとカレンダー部分は上下にわけて描かれていたほうが、印刷の成功につながります。
    わけずにいると、最後に綴じるとき、思わぬ事態が発生しやすいです。
    (必ず下図のようにしなければならない、というわけではありません。あくまで推奨です)
【マニュアル】 カレンダーのつくりかた(1)


    ※原稿制作時の注意点※
     カラー原稿:淡い原稿は、カラーコピーには不向きです。色が飛びます。
           できるだけ、濃く! はっきりと! を信条に。
     モノクロ原稿:えんぴつ、薄墨で描かれた原稿、パソコンでのグレースケール印刷なども、
            やはり色が飛びます。
            印刷機だと灰色も出たし、大丈夫だよね♪ という甘い期待は、コピー機に、
            一瞬にして打ち砕かれます。もう粉々です。


 (2)カレンダーとはべつに原稿を用意します。
    カラーでもモノクロでも結構ですが、(1)の例1・2にある必要枚数を考慮すると、
    お財布にやさしいカレンダーが出来上がります。原稿の下側に表紙、上側に裏表紙を描きます。
【マニュアル】 カレンダーのつくりかた(1)


 (3)年間カレンダーも、上半分と下半分にそれぞれ6ヶ月分を配置するとよいでしょう。
    各原稿担当者の名前は、ここか裏表紙に入れます。
【マニュアル】 カレンダーのつくりかた(1)


 (4)両面印刷をするので、ほどよく透けない紙を用意します。
    もし全ページモノクロ印刷なら、凝った紙に印刷するのも面白いものです。
    完成品は、A3でつくるならA4サイズが、B4ならB5サイズができます。
    大きいものをつくりたいのか、小さいものをつくりたいのか。
    胸に手をあててよぅく考えて下さい。



■原稿編集

 (1)各担当さんからいただいた貴重な生原稿を、まずはコピーします。
    もちろんカラーにはカラーで、モノクロにはモノクロで。
    96%くらいに縮小をかけると、端など切れることなくコピーできます。
    淡め原稿には、機能ボタンの「淡い原稿」「濃淡調節」などで、果敢にアタックしましょう。
    UTショップを利用するとよいですが、別にパソコンを駆使してもなんらかわりはありません。

 (2)コピー原稿を横半分に折り、ちょきんと切ってしまいます。
    上下が対応する月を張り合わせ、2枚ひと組にまとめます。
    この工程はややこしいので、冷静に対処しましょう。
    先につくっておいた小さな見本が、大活躍まちがいなし。
    ここでつくる2枚ひと組が、印刷したときの両面になります。

    対応表:一枚の紙に両面印刷するさいの(表/裏)です。

     1)裏表紙/1月上+年間カレンダー下
     2)2月上+12月下/年間カレンダー上+1月下
     3)12月上+2月下/3月上+11月下
     4)4月上+10月下/11月上+3月下
     5)10月上+4月下/5月上+9月下
     6)6月上+8月下/9月上+5月下
     7)8月上+6月下/7月

【マニュアル】 カレンダーのつくりかた(1)

    ★1)奇数月がカラー:(表/裏)の 裏側 が、カラーになります。
    ★2)偶数月がカラー:(表/裏)の 表側 が、カラーになります。
    ※表紙は、ここではカウントしていません。

    原稿制作は、ひとまずこれでおわりです。おつかれさまでした。
    次はいよいよ印刷工程にうつります。



■印刷

 大学会館にある紫峰会アンテナショップ、UTショップにてコピーを行ないます。
 モノクロコピーは、プリペイドカードを使用しましょう。会計さんからぶんだくるのを忘れずに。
 カードの残り枚数を、使い初めと使い終わりに必ずチェックします。
 カラーコピーは後払いです。清算時に受付に申し出て、忘れずに領収書を切ってもらいましょう。

  * UTショップの営業時間・料金(2008年10月現在)
    月曜〜土曜 10:00〜17:00
    モノクロコピー:10円
            約6円(プリペイドカード使用時)
    カラーコピー・単色コピー:30円


 (1)まず、モノクロ原稿をざーっとコピーしてしまいます。
    手差しコピーで、持ち込み用紙をセットします。
    こんなかんじでセットし、スタートボタンをぺちっと押します。
【マニュアル】 カレンダーのつくりかた(1)

    試し刷りを必ずしてください。「文章/写真」「淡い原稿」「濃淡調節」
    などの機能を駆使して、原稿のイメージに近づけてください。
    めざせ、印刷マスター。
   
 (2)つぎに、カラーコピーをします。受付のひとに、声をかけましょう。
    ここで注意すべきことは、原稿の向きとモノクロコピーをした用紙のセット位置です。
    うっかりしていると、せっかくゲットした印刷マスターの称号が色あせます。
    油断は禁物、です。慎重に、慎重に……。
    手差し部分に、印刷済みの用紙を白を下にむけてセットします。
    自分には、白黒いカレンダーがモロ見えです。
    その白黒カレンダーと同じ向きで、原稿台にカラー原稿を置きます
    
【マニュアル】 カレンダーのつくりかた(1)


    さあ、コピースタート!
    もっとも間違えやすいのは、表紙原稿をコピーするときです。
    上下逆な原稿に騙されて、うっかり天地を逆にセットしてしまいがちです。
    ちなみに、これが正しい方向です。気をつけましょう。
【マニュアル】 カレンダーのつくりかた(1)



    ほかにも、明るさや濃さ、コントラストを微調整して、原稿の色に近づけてみてください。
    文明の発展とともに、カラーコピーの精度も驚くべき進化を遂げましたが、残念ながら
    完全なる色の再現には、今後まだまだ挑戦が必要なようです。
    ここは自分の感覚・直感を信じて、コンマゼロ以下の仕事をする職人のように、果敢に
    微調整に励みましょう。

 (3)さて、これで印刷は終了しました。
    あなたはカラーモノクロともに、印刷マスターの称号を手にしました。
    もう怖いものはありません。二機にわたる両面印刷を成功させたのですから!
    つぎはいよいよ製本作業です。


■製本〜完成

  印刷できたものを、ひたすら半分におります。
  半分に折れたら、ひたすら7枚ひと組をつくってゆきます。
  できました。
  あとは、中綴じが出来るステップラーで、ひたすら綴じれば完成です。
【マニュアル】 カレンダーのつくりかた(1)


  ステップラーの芯はNO.3-10で十分です(紙の厚さによりますが)

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Posted by 児童文学研究会 at 10:27│Comments(1)マニュアル
この記事へのコメント
図をアップしてから誤字を発見。
うっかりすみません。
 面→× 表→○

あえて図の修正はしません…。
Posted by 小山 at 2008年10月06日 11:24
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